今週は待ちに待った陶芸用の電気窯が我が家に到着しました。この準備などに時間が掛ったためにブログは少し休ませて頂きました。
これが我が家に設置された日本電産シンポの電気窯です。設置場所は以前子供部屋として使っていた7畳ほどのフローリングの洋間です。この窯は、家庭用に設計されており、100V 15Aの電源があれば使えます。カーペットや畳の上では使わない様に書いてあります。大きさは、高さ75cm 横、60cm、奥行き 58cm程なんですが、実際に設置してみるとデカい。
最初はベランダに置こうかと思っていたんですが、フローリングは大丈夫とのことで、多くのユーザーが設置しているらしいです。屋内で本焼きをすると庫内が1270度位になりますのでやっぱり心配。と言う事で、焼成時の移動を考えて、キャスター付きの台を自作しました。詳細は述べませんが、メーカーの電産シンポから、底の図面を入手して杉の木を使ってすのこ状に組み上げキャスターを4隅とセンターに一個付けました。結果は完璧なものが出来上がりました。これで、フローリングからの距離も稼げますので、ほぼ熱による問題はないし、簡単に移動できます。
この窯はマイコン仕様で、基本となるプログラムが10個、そして任意のプログラムを10個程追加できます。早速試運転の400度をやり、窯のテストと湿気取りをしました。次は、上絵付の作品を6点入れて、上絵付の焼成です。温度は800度と設定しました。
窯の上に温度計をおいて測定をしましたが、室温の温度25度が全く変わらず焼成が進みました。窯は65キログラムもあり、黒猫ヤマトの方2名が階段を下りて運ぶのに苦労してました。(エレベーターがスキップ方式)
この重量は家庭仕様の為、耐火煉瓦で周囲が被われており、冷却ファンが始終回り、窯の外を空冷してます。これで一安心。火災の心配はなさそうだし、電源のサーキットブレーカーが落ちる事もありませんでした。これで第二難関突破。
その次が臭い。この窯にはガスや水蒸気抜きの穴はありません。上絵付でも、450度くらいなるまで、ガス抜きが必要と書いてある本もあります。又、素焼きであれば、水蒸気を外に逃がしてやる必要があります。販売店に聞くと、窯は完全密封の状態になく、隙間からガスは抜ける為、前扉を開いておく必要はありませんとの事でした。
今のところ、上絵付として窯を使いますので、臭いが心配でした。臭いはします。鼻の機能が衰え始めた家内は臭いはないと言ってましたが、最初は強い臭いがでます。
我が家はマンションですので、隣近所からのクレームがあれば、困るんですが、窓を全て解放して空気の換気をしていれば、外では臭いに気付くことはなさそうです。これが問題になるのであれば、家庭から出る料理の臭いの方がよっぽど強いと思います。これで、第3の難関はギリセーフと思います。
でも、頻繁に焼成をするのは避けたいと思います。
初回上絵付作品
今回は、下の写真のマルチフェイス花瓶 三個と蓋物三点の六点の焼成をしました。
今回掲載の作品は、ポーセラーツ転写紙での絵付けです。絵付け(?)と言えるかどうか分かりませんが、転写紙を少し温めの水に浸け、これを貼り、空気と水抜きをするだけです。転写紙の台紙は焼成で燃えて絵具のみが作品に定着します。
マルチフェイスは白いバラ。素地は磁器土に石灰透明釉。口には口紅。
そして、二番目の写真の蓋物は、赤いバラなどを適当に貼り揃えました。信楽の白土に土灰釉。ある本に、土灰釉の方が上絵付け絵具の食いつきが良いと書いてありました。
両方の作品とも、非常に気に入ってます。これであれば、技術に見合った価格で販売できるのではないかと思います。
写真写りは悪いですが、私の自信作。これは以前から、私の同僚から言われてもいたことなんですが、私の陶芸は、この様な、フォルムと装飾(絵付け)に強みがあるのではないかと思います。これであれば、窯を購入した意味もあったかなと思います。
我が家の貸倉庫には大量の作品がありますので、これから時間を掛けて加飾を進めて行こうかなと思います
>Yokkoさん
>
>窯が問題なく稼働して良かったね? 作品素敵です。